味さい・魚光(二宮)
破格のうな重(980円)が話題の「味さい」さん。
内外観ともに昭和感あふれる雰囲気で気兼ねない。
メニューにサッと目を通すと
定食のほとんどが780円。
1780円の勘違いかと思い目をこするも間違いなし。
今日の気分は干物だが刺身も捨てがたい。
迷った挙句
「お好み組み合わせ定食」を
カマスの干物 × 刺身で注文し
さらに納豆を追加。
待ち時間に厨房から聞こえてくる
パチパチという揚げ物の音が心地よい。
他に客はなくテイクアウトの調理と思っていると
運ばれてきたお膳にしっかりフライがのっている。
サプライズに驚きと感謝をこめつつも
立ち込める香りがヤバすぎる。
サクサクふわふわのフライの正体はカマスで
添えられたカボスの酸味でサッパリと美味しい。
干物は十分なうま味が引き出され身はふっくら
皮の焦げ目がビールの苦みのようでたまらない。
死後硬直を残す刺身の歯ごたえに鮮度がうかがえ
臭みは微塵もない。
海の近くでしか味わえない逸品に舌鼓。
添え物にも細やかな気遣いが感じられ
白飯もうまい。
一味違う納豆の秘密を女将に尋ねると
梅が少量和えてあるという答えが返ってきた。
美味い店はどこもそうだが
細部まで料理人の意識が染みわたる。
女将のワンオペで運営されるため
おざなりになってもおかしくない接客が
適度の会話で心地良くテンポがいい。
料金からは考えられないクオリティーに
再訪のうな重への期待が膨らむ。
上機嫌で店を出ると
数軒となりの「番場くんの卵焼き」が営業中であることに気づく。
国道沿いで車の音が気になるのか
店主は赤い耳栓をしていた。
近づいて声をかけるとサッと耳栓を外し
満面の笑みで迎えてくれる。
何時もほっこりした気分にさせてくれるこの情景に
酒のつまみを余分に買い込み帰路に就いた。
ジョジョのスタンドパラメーター「A」
(A:超スゴイ B:スゴイ C:人間並 D:ニガテ E:超ニガテ)