Crazy for You フンコロガシの秘密

数年前にナショジオでフンコロガシの話を

読んだことがあります。

この虫はフン玉というフンの塊を作って

これを食べ、

ここに卵を産み付け

孵った幼虫もこのフンにより育まれる。

産まれて一気通貫フンづくしの昆虫です。

この昆虫には思い出があって

中学生のころ家の本棚に並んでいた

「ファーブル昆虫記 フンコロガシの秘密」に目がとまり

何となく手に取ってパラパラ見てたら

この奇妙な甲虫に夢中になっていました。

空を仰いで後ろ足でフン玉を転がす(逆立ちです)

なんとも奇妙で興味深い習性!

小学生向けの本でしたが

とにかく面白かった!

週末には実物が見たくて

牧場へ遠征しフンをホジホジしてました。

しかし、本に載っているような

ファンタスティックなフンコロガシは見つからず

野鳥もそうですが

日本ならではの渋く地味なヤツばかり。

つげ義春のマンガに登場する

鳥語を話す「李さん」のように

虫語でも話せれば楽しいのでしょうが

採集をあきらめガッカリモードで

家路についたのを覚えています。

その後もフンコロガシへの興味は冷めず

学校でもこの本を読んでいると

やさしい友達が

小説読んだほうがいいんじゃないか

と当時流行ってた星新一や筒井康隆の文庫本を

数冊手渡してくれました。(ありがとう!)

ササっと読めて面白い小説でしたが

フンコロガシの魅力には遠く及ばず

しばらくは「ファーブル昆虫記」を熟読。

阿部譲二は小学校低学年で

「世界文学全集」や「シェイクスピア全集」を読破したそうです。

中学の僕の愛読書は「少年ジャンプ」と「ファーブル昆虫記」。

今でこそマンガは日本の文化などと言っていますが

当時は肩身が狭い…。

マンガは小説に劣る

頭が悪くなるから読むな!といった

よくわからない偏見がありました。

今でいうと子供にスマホを禁止するようなものでしょうか。

シリコンバレーで働く人の子供が通うある学校では

授業にスマホやPCを使わず

例えば、何かの作品をみんなで完成させる

といったような協調性を育むことが

教育の中心に据えられている

という記事を読んだことあります。

協調性やコミュニケーションスキルはものすごく大切ですが

スマホに幼い頃から触れることは

おそらくいろんな能力を成長させると思います。

僕の場合、幸運にも叔父にマンガ愛好家がいたおかげで

マンガを読み続けることができました。

マンガの中には純文学に匹敵する作品があるのに

読まずに過ごすのはもったいない話です。

現在では

マンガ好きでその価値を理解した世代が中高年になり

社会で偉くなってやっと世間で認められ久しくなった漫画文化。

大学にマンガ学部や漫画教育があるわけですし

麻生前財務大臣が漫画好きなのも周知の事実。

輸出産業としても重要になりました。

マンガに限らず

偏見や先入観を持たずに

人やモノに接したいものです。

マンガは人生を豊かにしてくれました。

フンコロガシの話から逸脱しマンガの話になっちゃいました…。

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