Keith Flint(キース・フリント)

大好きなバンド「The Prodigy」

メンバーのキース・フリントが亡くなってはや一年

今も僕の中では歌って踊って生きています。

初めて聴いた曲は「Charly」です。

当時「L.A. STYLE」の「James Brown Is Dead」に代表されるような

ローランドのドラムマシン「TR-909」のバスドラ4つ打ち全盛でしたが

「The Prodigy」はそんな音楽とは一線を画していました。

「Charly 」や「Everybody in the Place 」が発売されたのは1991年。

今では考えられないほどの

異常な豊かさと社会の熱狂とでも言うのでしょうか

未来に不安はなく毎日が楽しい日本

そんな幻想が崩壊した年です。

ルー・リードやMCAが亡くなった時もそうですが

たまに人の死について考えることがあります。

昨年の紅白では美空ひばりさんを

AIで蘇らせたことに賛否ありました。

デジタルクローンという取り組みがあって

個人をデジタル化して残そうという研究です。

個人が亡くなった後でもその人と会話ができる。

キャプテンハーロックの「トチロー」リアル版です。

素晴らしい研究だと思います。

映画やマンガで大切な人が死ぬと

「君は僕の中で永遠に生きていく」

などとカッコつけたセリフを吐きますが

これって事実です。

とても親しい友人が突如亡くなった時気づきました。

お互い九州と関東で地理的に離れているし

会って数年に一回。

亡くなった後も友人が僕の中では

生きているように感じられました。

その理由を考えると

彼の表情や声のトーン、しぐさやファッション

思考や感情的な反応その思想

彼の家族や彼を取り巻く環境まで

彼について詳細な記憶があるからです。

おまけに楽しかった思い出が山のように蓄積されていて

動いて話している彼を容易に想像できます。

かつてアンディ・ウォーホルが母親の死について

インタビューを受けた時

「パッと消えた感じ」と言っていたのを思い出しました。

友人はパッと消えちゃいましたが

精神は受け継がれ

彼に関わったたくさんの人の中で

その人達のフィルターを通して永遠に生きています。

このような、人の頭の中でなんとなく処理されていた

人をいろんな角度から記憶するというぼんやりとした作業を

今やテクノロジーがやってくれます。

しかも自己で学習し成長していくというおまけ付きで。

2045年のシンギュラリティ(技術的特異点)に達した世界を見てみたいです。

生きてるかな ? わたくし。

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