土田京子先生の楽しい和声法

何かを習った先生の中で

スゴク知的だった土田京子先生。

メチャクチャ好奇心旺盛な方で、

僕なりに、こうありたいなぁ~と思ったことを覚えています。

40分くらいのレッスンで純粋な音楽の話は5分くらい、

後は色んなお話をしてくださいました。

難しいことも平たく

しかし絶妙に音楽と絡んだ話がおもしろく、

レッスンに引き込まれていきます。

伝えたい事(テーマ)があって、

テーマを直接説明するわけではなく

ストーリーをもって説明されていたことは

まさに純文学のようでした。

すごく広範囲な知識が次々と展開し

ついていくのがやっとで、非常に密度の濃い時間。

レッスンは、課題を自宅で仕上げ、

先生がそれを採点しながら解説を加えていきます。

初回、僕が1時間くらいかけて作った課題を

文字を読むスピードで添削する先生に圧倒されていると

僕の様子に気づかれたようで

「私がこんなスピードで採点できるのは

この課題を何万回も繰り返してるからなの!

あなたも繰り返すとそうなります。」

と仰いました。

当時はそれが一種の才能のように思えましたが

修行を積み重ねると、最初の1音を見ただけで

数十通りの音楽が瞬時に頭に浮かぶようになります。

繰り返し学習は苦手でしたが、その威力を知りました。

流石に先生のように超正確に添削することは不可能ですが…。

またある時、ある一定の音程が出現する理屈を

僕なりに分析し先生にお話したら

唯一褒められました。

今でも、かなり嬉しい記憶です。

あとは全般、ダメな生徒でした…。

 

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