骨盤の話を少々

先日投稿した「足関節内反」の話で

学生の方に骨盤に関する質問を多数頂きました。

「骨盤」って不動の人気ですね。

骨盤矯正は若かりし頃に散々やりましたが

身体の構造や機能の理解を深めていくと

やっている技の意味が理解できるようになります。

当時は技を身に着けることにいっぱいいっぱいで

技が体に及ぼす影響のプロセスなんて

あまりわからなかったです…。

ということで、結論を言うと

骨盤単体で考えても意味がありません。

よく見かける、

「骨盤が観音開き的に開く」というような形容は、

仙腸関節と恥骨結合の構造と機能を考えると

正しくないことがわかります。

イメージ操作的な表現です。

話が飛びますが、

最近のアメリカ大統領選で

各州での支持率を平均し、優劣を書いている新聞を見かけます。

アメリカ大統領選のシステムとセットで考えると

この平均値は状況を正しく表現しているとは言えません。

骨盤の話もこれと同じで

骨盤と全身をセットで考える必要があります。

という事で、今日のポイントは

いつも言っているように基本を確実にマスターし

その理解を深めてください…。

これだけだとちょっと意地悪な感じがするので

少しだけ具体的に書いておきます。

例えば、

仰臥位。膝関節90度屈曲位で

股関節屈曲角度を深めていくと

膝の高さに違いが生じる場合があります。

左膝が高い。

何故でしょう?

大腿骨頸の回転変形などの器質的変化は除外して考えると

大腿骨が内旋してたり

寛骨臼が前方に移動してたり

可能性はいくつも考えられます。

大腿骨が内旋していればその原因を探るわけで

内旋にかかわる筋肉の拘縮や外旋筋群の筋力チェックをやってみます。

左寛骨臼が前に移動してたら

腰椎は相対的に左回旋・右側屈です。

左回旋してたらどこをどうすればいいか?

椎間関節の関節包へのアプローチが必要になりますし

正しくバランスされた状態での筋肉の緊張が必要です。

バランスするには筋肉、筋膜などの調整が必要です。

こんなこと考えながら足関節回内外や肩の高さだったりの前額面的要素と

歩行での矢状面の要素を組み合わせて考えます。

僕の経験的に軽度な姿勢不良や歩行不良と

それらから発生する痛みは

前額面での状態を調整することで改善します。

うまくいかない時は矢状面での動きをコントロールする必要があります。

という感じですが

書くとあんまし伝わらないですね…。

やっぱ、この手の話は

身振り手振りを交えたしゃべりがいいです。