内反捻挫の「内反:ないはん」って?
細部を指定し書き換えを繰り返すとそれらしくなります。
正確な足関節の解剖図をオーダーしましたが、
イマイチだったのでラーメンの絵になりました。
またチャレンジしてみます。
さて、今日は基本を確認しつつ、応用の話をします。
退屈な基本の勉強に
少し興味をもっていただけたら幸いです。
柔整学校で必ず習う基本中の基本、「内反捻挫」。
頻発する足首の捻挫は
接骨業務で不可避の外傷です。
「内反」の意味はあやふやになりがちなので
ここに書いておきます。
臨床で考える足関節「内反」は
距腿関節:底屈
距骨下関節:回外
です。
「距骨下関節:回内」ではありません。
「内反」と「回内」は混同しやすいですが
足関節の前額断をイメージできれば
間違えることはありません。
イメージできるかできないかがキモ!です。
いつも話しておりますが解剖学はスケッチ。
教科書の文章は一度理解したら再度読む必要はありません。
それよりは解剖図を正確にスケッチしながら
関節の動きに伴う周辺の機能を考えることが大切です。
内果は外果に対し少し前上方に位置し
したがって足関節軸は膝関節軸に対して回外位となる
これが足関節の動きに与える影響はなんだろう?
足関節を底屈すると腓骨はどういう動きをするのだろう?
またその動きの源泉は何だろう?
などなど大事な基本事項をマスターできます。
また、距骨下関節の動きを厳密に言うと
距骨下関節は3つの関節面を有し
三平面軸をもっていて、
この軸に即した運動をします。
しかし、臨床では
回内・回外に置き換えて考えます。
三平面軸を臨床でとらえることは不可能です。
以前、
「アキレス腱のコラーゲン繊維は伸び縮みしない」
と書きましたが
これも厳密には伸縮します。
しかし
怪我を目前にしてこれらを考えても意味がありません。
「あの本に、こんなことが書いてあったな」程度の記憶で十分。
余分な事に脳のリソースを割く必要はありません。
次に
基本が身についたら少し考えを進めて
距骨下関節回外が身体に及ぼす影響を考えてみます。
単純な力学として
距骨下関節回外で脛骨は外旋し
膝関節を介し大腿骨も外旋
股関節を介し骨盤は後傾圧力を受けます。
骨盤より上は
腰椎後湾、頭部が前方移動することでバランスを保つ
というのがオーソドックスな一例です。
骨盤が後傾した方の脚は見た目上長くなり
背骨は対側に傾きます。
さらに腰椎は
右に傾けば左回旋をともなう事もお忘れなく。
反対にたどると
右肩が下がっている人は
左足関節が回外している可能性があるという事です。
イメージする要素がたくさんありますが
身体各所の痛みを考えるのに大切な視点の一つです。
そしてさらに、キモは、
これらを動きの中で考える必要があります。
先ほどの下肢と骨盤の動きは
立脚相と遊脚相の段階によってちがい
距骨下関節回外 → 下腿外旋 → 大腿内旋 となったりします。
これに個人の特徴が加味されると
考察は格段に難しくなります。
しかし
足関節の知識が色んな痛みに応用できると考えると
得した気分になれます。
お得です。
ではまた。
酔いが回りました…。
今日は「一力酒店」さんの白ワイン。
一力さんのワインは美味い…。