帯状疱疹ワクチンと認知症

本日は「来福 純米吟醸 オオクワガタ」。
なんてカッコイイ!
もちろんジャケ見て即買いです。
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先日、イギリスのMI6の長官に
初めて女性が任命されました。
そして、この長官職は一般的に「C」と呼ばれているそうです。
あれっ?「M」じゃなかったっけ?
007の女性トップと言えば「M」。
これまで、なんとなくMが長官だと思っていました。
現実は「C」なんですね。
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最近、帯状疱疹ワクチンに認知症予報効果があるかも?
という記事を読みました。
予防のプロセスははっきりしていませんが
帯状疱疹ウイルスの再活性化は体の中で炎症を引き起こします。
脳の血管を傷つけて血流を低下させ、
神経の炎症によって
アルツハイマー病の原因となるアミロイドの沈着や
タウタンパク質の凝集が起こります。
このプロセスをワクチンが抑制するので
認知症予防に効果があるんじゃないか、
というのが仮説だそうです。
イギリスの調査で
ワクチン接種群と非接種群の7年間の追跡で
認知症発症率に20%の違いがあったそうです。
これはデカイ!
オーストラリアでも同様の結果が報告されています。
今は疫学的なデータだけですが
今後の研究に期待したい。
ちなみに、僕は帯状疱疹ワクチンを接種しています。
50歳を過ぎると接種可能です。
帯状疱疹ワクチンは2種類あって
生ワクチンのビケンと
組み換えワクチンのシングリックス。
横浜市では今年7月から、
65歳以上の定期接種で助成金がでますので
通常4~5万円のシングリックスが半額以下で接種可能です。
詳しくは
横浜市のHPでご確認ください。
病気は予防がサイコーです。
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前述の疫学つながりの話を少々。
柔整学校時代、
医学の歴史の授業で取り上げられたものです。
それは、戦時中の「脚気」についてのエピソード。
当時の軍隊は脚気の蔓延に悩んでいて
二人の軍医が用いた手法と
それらがもたらした対照的な結果が記憶に残っています。
陸軍軍医:森鴎外と海軍軍医:高木兼寛。
二人のアプローチは全く違いました。
森鴎外は細菌学からのアプローチ。
高木兼寛は疫学的アプローチ。
成果をあげたのは後者、疫学です。
脚気はビタミンB1の不足によって起こりますが
当時はビタミンすら発見されていませんでした。
しかし、高木は脚気の発生状況を観察し
栄養改善で解決できることに気づきます。
そして、食事の改善を実践したら大成功。
海軍の脚気による死亡率は著しく低下しました。
対して、脚気を細菌による病気と考えた森鴎外は失敗し
陸軍では多くの命が脚気で失われました。
そして、何より印象的だったのは、
森鴎外が、生涯医師としての矜持を持ち続けたことです。
歴史の評価としては作家ですが
本人的には違ってたんですね。
白米と貧相な副菜では脚気に抗うことはできず。
そして、ふと頭をよぎるのは座頭市の食事シーン。
山盛りのご飯を、沢庵2切でかきこんだり、
大盛りの素うどんを勢いよくすすったり。
おまけに酒がついてきます。
座頭市の食事はほとんどが糖質です。
こんな食事を考えると、
現在の僕たちは昔の殿様よりはるかに裕福な生活ですね。
ちなみに、高木兼寛は当時、
食事と脚気の関係を論理的に説明できませんでした。
しかし、正しい考えだったわけで、めでたしめでたし。