オン・ザ・ロード 2025 夏 ①

「オン・ザ・ロード」は

ビート・ジェネレーションを代表する作家

ジャック・ケルアックの有名な小説ですが

今回のオン・ザ・ロードは車旅のお話。

いつの日か実現したい僕たちの夢、日本放浪。

目的地を決めず

その日の気分で日本中をフラフラする旅です。

半リタイヤあたりではじめようかなぁ

と思ってましたが

体力があるうちにやらなきゃ!

という強迫観念じみた思いが募り

今回やってみました。

疲れた体で長距離を走破できるのだろうか?

という不安もありましたが

2000キロを超える旅路は想像以上に楽しく、

大脳皮質に定着した記憶は生涯忘れられない宝となりました。

人生の彩りって、いいですね。

それでは、スタートです。

*

夏休み突入直前に

向かう場所を大雑把に決め

計画の詳細はAIに丸投げ。

高速の深夜割を使いたくて

夜中3時に自宅を出発。

トラックが行き交う東名高速に進入すると

猛スピードで過ぎ去っていくセンターライン。

デビッド・リンチの「ロスト・ハイウェイ」の

オープニングが頭をよぎり、ゾクゾクしました。

そしてラッキーなことにこの日は皆既月食。

欠ける月を楽しみながら一気に日本列島を西へ進みます。

途中、SAに立ち寄ると

車旅の人たちが結構いてビックリ。

仮眠をとったり歯を磨いたり、

みなさん思い思いに静かな夜を楽しんでいました。

時間に制限がない旅路は

気の向くままに過ごせるのが醍醐味。

解放感抜群です。

浜松あたりに差し掛かったところで

月が西の山に沈んでいき

周囲に朝日が差してきました。

お腹も減ってきたし

浜松SAで一休み。

抜けるような青空を背景に

ピアノの鍵盤をモチーフにした建物が印象的。

楽器の街らしく、

ローランドのピアノやドラムに

触れることができるスペースがありました。

早朝は、営業しているお店が少ないですが

嬉しい事に、餃子とおでんのお店は営業中。

迷ったあげく

静岡おでんをチョイス。

静岡おでんと言えば黒い出汁を想像しますが

それほど黒くないタイプで

あっさりながらも旨味が強く

風味サイコーでウマウマ。

青のりとだし粉が静岡おでん感を高めてて

旅を感じる朝食に満足。

自販機でコーヒーを買って、さぁ出発。

途中、「みちまるくん」の故郷

岡崎SAに立ち寄り

みちまるくん直々の安全指導を受けました。

そして、自宅を出てから約9時間。

色んな寄り道をしたので時間がかかりましたが

目的地である「横山展望台」に到着。

1Fがカフェで2Fが展望台です。

この写真の絶景。

この景色が見たかったのです。

横山展望台からは

伊勢志摩国立公園の景勝地「英虞湾」に浮かぶ島々を一望できます。

シャインマスカットを思わせる緑色の海に小島が点在し

その隙間には、真珠の養殖筏が規則正しく並びます。

気が遠くなるほど美しいリアス式海岸。

景色を堪能しながら

おしゃれな「横山天空カフェテラス」で一息。

テラスを吹き抜ける心地よい風が

猛烈な暑さを和らげてくれます。

ソフトクリームとカフェオレで涼み

次の目的地を目指します。

つづく…。